東電OL殺人事件の真相…真犯人からの圧力とは?現場アパートの現在は?
東電OL殺人事件の真相や真犯人、現場アパートの現在などについてスポットを当てます。
1997年に東京電力のエリート女性社員が犠牲になり、今だに未解決となっている東電OL殺人事件。
私も当時の報道を覚えていますが、最初にインパクトを受けたのは、その事件名です。
一企業に勤める女性(OL)の事件にも関わらず、事件名に「東電」と入るなんて、かなり珍しいケースでは?と驚きました。
(実際には「OL」というより、高いポストにいる管理職の女性だったわけですが…)
普通、こういった事件の被害者の個人情報は伏せると思うんですけど…。
それだけ世間の耳目を集めた事件ということですね。
あらためて東電OL殺人事件の概要から見ていくことにしましょう。
目 次
東電OL殺人事件の概要を簡単に…
現在も迷宮入りとなっている東電OL殺人事件のあらましについて簡単にまとめます。
●1997年3月19日17:00ころ、渋谷区円山町のアパート1室で、東京電力・東京本店に勤務している女性・渡辺泰子さん(当時39歳)が帰らぬ姿となって発見された
●被害女性は「企画部調査課(副長)」の肩書を持つ幹部社員だったが、このアパートで売春していたという情報が流れたことから、マスコミ報道が加熱
●警視庁は状況証拠から、“客”の一人で隣のビルに不法滞在していたネパール人ゴビンダ・プラサド・マイナリさん(当時30歳)を逮捕した
●ゴビンダさんは一貫して無罪を主張。一審は無罪⇒控訴審で無期懲役⇒上告棄却で有罪⇒しかし再審決定⇒2012年、正式に無罪が確定した
●判決が覆った理由は、被害女性から採取したDNAうち未鑑定であったものを2011年に鑑定したところ、第三者のDNAであることが発覚したから
●このDNAと同じ型は警視庁データベースには存在せず、その後も捜査が続いている
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簡単に事件を振り返りましたが、これだけでも衝撃が伝わってきますね。
ゴビンダさん逮捕という冤罪が生まれてしまったことで必要以上に時間がかかってしまい、真相にたどり着けていないんですよね。
また、エリート女性社員が“2つの顔”を持っていたことも驚きでした。
専門家の分析によれば、職場での過度のストレスが原因で不特定多数の男性と関わるようになったのでは?という見方です。
さらに被害女性は、拒食症を患ってガリガリの体だったという情報もあります。
その後、事件の真相や真犯人につながる情報は何も無いのでしょうか?
東電OL殺人事件の真相は?真犯人の圧力説とは…
東電OL殺人事件の真犯人に結びつきそうな情報、あるいは噂レベルの話は、いくつかあります。
一つは「巣鴨かいわいの住民説」です。
事件発生から4日後、被害女性とは接点がないはずの豊島区巣鴨の路地裏で、この女性の定期券が捨てられているのが発見されました。
この場所といえば、当時はイラン人やバングラデシュ人が多く暮らしていた地域。
また、捜査員たちがネパール人の名前リストを持ち歩き、巣鴨周辺で聞き込みをしていたという情報もありました。
「巣鴨にいる(いた)外国人男性」という犯人像を追っていることが伺えますね。
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もう一つ、怖い噂がこちら…
「東電内部の圧力による謀殺説」です。
被害女性の肩書は上述した通りですが、この渡辺さんという方は親子2代で「反原発」を唱えていたとか。
被害女性は原発の危険性を指摘するレポート(報告書)を作成し、さらに内部告発をしようと考えていたことから、原発推進派の東電幹部の圧力によって命を奪われた―という説です。
この説によれば、東電幹部が直接手を下したのではなく、お金で人を雇って実行させ、ゴビンダさんに罪を着せようとしたらしい…。
つまり、真犯人は被害女性に圧力をかけていた東電幹部であり、実行犯は雇われたプロの仕業であるという見方ですね。
…ただ、個人的に圧力&謀殺説は、にわかに信じがたい話ですね。
仮に、反原発派をつぶす目的で原発推進派が動いたとしても、一人の女性社員の命を奪うためにここまでリスキーな方法を選びますかね?
(お金で人を雇ったり、アパートに放置したり、外国人に罪を被せたり…)
手間が増えるほど、関わる人が増えるほど、自らが疑われる危険性も増すわけですからね。
関係者の携帯着信&メール送受信の履歴をたどれば、何かしらの証拠が出てきてもおかしくありませんよね。
私の素人考えでは、被害女性は“夜の商売”をするうちに何らかの金銭トラブルに巻き込まれたと推測します。
あるいは、数々の客と関わる中で、知ってはいけない何かを知ってしまったとか…。
東電OL殺人事件があったアパートの現在は?
東電OL殺人事件が起きた賃貸アパートは、現在もそのまま残ってます。
京王井の頭線・神泉駅から徒歩1分(JR山手線・渋谷駅から徒歩11分)の場所にある「喜寿荘」というアパートです。
未解決事件の現場ということで、あえて訪れる人も大勢いるようですね。
Google マップで外観を見る限り、かなり築年数の古い建物ですが…。
■東京都渋谷区円山町16-8
アパートなので入居者募集をしてるかな?と思い、賃貸物件のポータルサイトをチェックしましたが、掲載されてませんでした。
現時点では空き部屋が無いのか、それとも入居者募集をストップしているのか…それは不明です。
ラウンジバー ナイツを見に行ったついでに、近くにあった20年前の東電OL殺人事件の現場アパートを見てきた。当時のまま現存してて人も住んでるのがすごい。向かいの満員の客で賑わうビストロとの明暗差がハッキリと…。園子温監督の「恋の罪」のモチーフになった事件です。 pic.twitter.com/JUhiGkgB58
— ロケ地マニアックス (@LocationManiacs) 2017年8月24日
※追記です※
その後、この喜寿荘は「民泊」として利用されているという情報がSNSで広まっていました。
いまも前を通りがかるたび「ああ、まだ残ってる」と感慨を覚えてたんだけど、民泊に使われてるのか。駅の真ん前で渋谷の繁華街も近いので場所はたしかにすごく良いですからね。事件の時は警視庁の一課担でした。/「東電OL殺人」の現場アパートはいま「民泊」になっていた https://t.co/KtbBWoP268 pic.twitter.com/j4lBoHASeh
— 佐々木俊尚 (@sasakitoshinao) 2019年1月8日
ちなみに、喜寿荘のB1階にある居酒屋「まん福亭」は、食べログを拝見する限り、お値打ち感がある店だと評判ですね。
また、喜寿荘の隣にあるビル1階のラーメン店「つけ麺 六」は辛味噌煮干しラーメンが人気でしたが、現在は閉店。
…と、飲食店の情報も一応補足しておきます。。。
まとめ
東電OL殺人事件の真相・真犯人・現場アパートの現在などをテーマにしました。
・真犯人は巣鴨の外国人説
・真犯人は原発推進派による謀殺説
事件から20年余り…今だに謎が多くて怖い事件ですね。
有力な新情報が出てくることはあるんでしょうか―?
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もう一つ、個人的に気になった点は、事件発生の1997年から14年間も経ってから、未鑑定だった第三者のDNAの存在が明らかになったことです。
これによってゴビンダさんの無実が証明されたわけですが、なぜ最初の鑑定時に発覚しなかったのでしょうか?
ここに、先入観による恣意的な捜査があったように感じますよね…。
東電OL殺人事件は、いろいろな謎と課題を残した事件とも言えそうです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。