歌舞伎町ビル火災 犯人像&跡地の現在は?石立鉄男が関係してるって本当?!
私は不動産関連の仕事をしてまして…
先日、地元の繁華街にある雑居ビルの空きテナントを見に行ってきました。
ビルオーナーさんから「借りてくれる人を探してほしい」と依頼を受けたのですが、いかんせん約6年空いたまま放置された物件(しかも2室…)だったので、まずは手を入れるべき箇所を補修しましょう―という話になりました。
その際、物件を見ながらふと思い出した出来事が、2001年9月1日の歌舞伎町ビル火災事件であります。
防火対策が不十分だった雑居ビルで深夜火災が発生…客と従業員の計44人が逃げ遅れて命を落とししたあの大惨事です。
放火が原因とみられていますが、実は、犯人はまだ捕まっていないんですよね…。
この記事では、歌舞伎町ビル火災の犯人像や跡地の現在などについてスポットを当てます。
また、名俳優の故・石立鉄男さんが歌舞伎町ビルに関係していたという情報もあるので、この点にも触れたいと思います。
目 次
歌舞伎町ビル火災の概要について
まずは歌舞伎町ビル火災の概要をまとめます。
●2001年9月1日AM1:00ごろ、新宿歌舞伎町1丁目にある「明星56ビル」で火災が発生
●当時、3階には「一休」というテレビ麻雀ゲーム店が、4階には「スーパールーズ」というパブが入っていた。3階と4階に居合わせた客と従業員計44人が一酸化炭素中毒で亡くなった
●出火原因は、3階踊り場にある都市ガスメーターボックス付近での「放火」の可能性が高いとみられた
●そもそも明星56ビルの管理は消防法に違反していた。火災発生の前から消防署から指導を受けていたにも関わらず、ビル所有会社は改善せず。「誤作動が多い」という理由で火災報知器の電源は切られ、防火扉の前には雑多な荷物が置かれて開閉できない状態だった
●2003年2月、ビル所有会社や店舗関係者らが消防法違反で逮捕され、執行猶予つきの有罪判決を受けた
●被害者遺族たちは損害賠償訴訟を起こし、2006年4月にビル所有会社が約10億円の和解金を支払うことで示談が成立した
ビル所有会社と店舗関係者が日頃から防火対策や火災訓練を行っていれば、延焼をブロックできたり、犠牲者が出ることを防げたかもしれません。
“万一への備え”に対する意識が著しく欠けていたのは、このビルが違法賭博の温床になっていた背景もあるようです。
歌舞伎町ビル火災の犯人像…3つの説とは?
出火原因は放火である可能性が高いと上述しましたが、では、姿を消した放火魔の動機は何だったのでしょうか?
現段階では、以下の3つの説(犯人像)が挙げられています。
【①麻雀に負けた客の腹いせ説】
出火地点が3階だったことから、テレビ麻雀ゲーム店「一休」で大負けした客が、腹いせで火を放ったという説です。
「テレビゲーム店」という表現からゲームセンターのような印象を受けますが、実はこの店、お金を賭ける賭博場になっていました。
客の質もよろしくなかったようですね。
放火は犯人の突発的な思いつきによって起きたものという見方が成り立ちます。
しかしながら個人的には、この説は真相に遠いような感じがしました。
当夜にどんな客が出入りしていて、どんな客が大負けしたのか…などを辿っていけば、犯人の情報が掴めそうな気がするからです。
【②再開発計画の後押し説】
現在は歌舞伎町かいわいの再開発が順次進んでいるわけですが、この再開発を加速させるために何者かが放火したという説です。
どういうことかと言いますと…
都市の再開発といえば、行政・地権者・政治家・デベロッパーなどが絡んで総合的に進めていきますが、歌舞伎町の住人やテナントの理解・協力も得なければいけません。
そんな中、当時の歌舞伎町では違法な賭博場や風俗店も多く、そういった店舗のほとんどは雑居ビルを拠点にしていました。
街を明るく健全なイメージに変えていきたい再開発推進派にとって、違法店と共存しながら計画を進めていくことは難しく…。
再開発を後押しするために、雑居ビルでのアクシデント(=ボヤ)を企てたところ、思わぬ大火災に発展してしまったという見方です。
…ただ、この説には無理があるような気がしませんか?
再開発を進めたいから放火するなんて、ちょっと現実的ではないと思うのですが…。
【③反社会的勢力の縄張り争い説】
「歌舞伎町=反社会的勢力の資金源」とみられることから、闇社会の縄張り争いが本格化し…放火につながったという説です。
上述の通り、かいわいには違法店舗も多く、そのバックに怖い団体がいるであろうことは容易に想像できます。
多額のお金が動く場所には、いろいろな組織が群がるでしょうし、利権をめぐる“綱引き”も日常茶飯事だった時代だと思われます。
そんな縄張り争いが雑居ビル放火につながってしまったとしても不思議ではないですよね。
個人的には、この説が最も真相に近いのではないか?と感じています。
組織的・計画的に行われたため、犯人の足取りも上手く消された可能性があるからです。
あなたは、どの説が真相に近いと思いますか?
歌舞伎町ビル火災の場所&跡地の現在は?
戦後の日本国内で起きた火災の中では5番目の被害だったという歌舞伎町ビル火災事件。
当初はマスコミも大々的に報道し、犯人の行方に注目が集まりましたが…
ビル火災から間もない9月11日にアメリカ同時多発テロ事件が発生したため、火災報道に割かれる時間は自ずと激減したのです。
2006年5月、明星56ビルは取り壊されて更地に…
そして現在は「ココ チキン&リブズ 歌舞伎町店」という飲食店が営業しています。
■東京都新宿区歌舞伎町1-18-4
44名が死亡した『歌舞伎町ビル火災』跡地に、昨日15日、新規飲食店がオープンしました。大惨事からすでに15年経つとはいえ、火炙りにされる豚のイラスト看板って…。話題になって逆に客が集まれば、これこそまさに『炎上商法』ですね。 pic.twitter.com/39bfuAdfLx
— 仙頭正教 (@sento1025) 2016年7月15日
この飲食店では韓国チキンや唐揚げなどを提供しており、口コミもまずまずの評価ですね。
近くに住んでいる方は食べに行ってみてください。
あれから16年か?
歌舞伎町ビル火災は44人死亡という事件だったよね。これ確か放火だったけどまだ未解決の筈だ!
防火トビラが荷物で閉まらなかったんだよね。しかし、44人!悲惨な事件だよな〜〜
犯人捕まったら死刑間違い無しだろう。この場合時効はないからね! pic.twitter.com/X7gDMi3kqd— なるみん (@narumin50000) 2017年8月31日
【衝撃事件の核心】熱で溶ける階段、排煙口前で折り重なる人たち…歌舞伎町ビル火災から15年 遺族や関係者が口にする「危機感」とは https://t.co/pyzvNq6N6A pic.twitter.com/fBjGuuJQEG
— 産経ニュース (@Sankei_news) 2016年9月2日
新しい店舗が営業中ですから、もう献花台は現場に無いようですね。
かつて大惨事を起こした明星56ビルの面影は、今やどこにも見当たりません。
石立鉄男が歌舞伎町ビルに関係してるってどういうこと?
歌舞伎町ビル火災について調べてみると、なぜか2007年に他界した俳優・石立鉄男さん(享年64)の名前も出てきました。
若い人は石立鉄男さんと聞いてもピンと来ないかもしれませんが、数々のドラマ&映画で活躍した俳優さんです。
私的には『噂の刑事トミーとマツ』や、エースコックわかめラーメンのCMが印象深いですね。
6月1日は、石立鉄男さんの命日。
没後早くも11年。 pic.twitter.com/18n7VfQZ6F— オダブツのジョー (@odanii0414) 2018年5月31日
エースコックわかめラーメン
1984年 石立鉄男が出演したCM。
●https://t.co/lyIvuOxRWw
●https://t.co/HTQsmnXfsI pic.twitter.com/nE9vncuH8N— レトロ系 (@retoro_mode) 2017年11月30日
もちろん、石立鉄男さんがビル火災に関わったというわけではありません。
一時、ビル経営に関わったことがあるようです。
石立鉄男さんは明星56ビル所有会社の役員と古くから親交があり、経済的な援助を受けたこともあったとか。
その恩返しとして、ビルのテナント契約者を見つけてきたり、管理の仕事にも協力していたのです。
明星56ビルには違法店舗も入っていたわけですが…
「怖い街という印象がある歌舞伎町でも、安心して遊べる場所があることをアピールしたい」
石立鉄男さんは、そんな考えを周囲に話していたそうですね。
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まとめ
歌舞伎町ビル火災事件の犯人像や跡地の現在などについてまとめました。
この事件をきっかけとして消防法が改正され、ビルの火災報知設備の設置義務や検査基準が厳しくなり、罰則も強化されました。
出火原因は放火とみられていますが、真相はまだ解明されておらず、犯人は検挙されていません。
・麻雀に負けた客の腹いせ
・再開発計画の後押し
・反社会的勢力の縄張り争い
…の3つの説(犯人像)が挙がっていますが、犠牲者44人の無念を晴らすべく、なんとか早く解決につながってほしいと願っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。