橋下徹 小林よしのり 対談 初バトルの結末は?トランプを見習え!

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因縁があるといわれる橋下徹さんと小林よしのりさんが2月6日の『橋下×羽鳥の番組』の論客面談で“初バトル”するというので、放送を観てみました。

 

テーマは、小林よしのりさんが投げかけた「TPP離脱を表明したトランプ大統領を見習って、日本も自国第一主義であるべき」―。

 

 

 

…その前に、橋下徹さんと小林よりのりさんにはどんな因縁があるのか、サラッとおさらいしましょう。

 

 

2012年、橋下徹さんが大阪市長として「大阪都構想」の実現に向けて活動している中…

 

小林よしのりさんが雑誌のインタビューで、橋下徹さんを呼び捨てにして都構想を批判。

 

 

橋下徹さんは「批判は結構だが、こいつは何も考えてないアホだ―といった文脈があったうえで呼び捨てにされたからカチン!と来た」。

 

お得意のツイッターを使って「面識のない相手を呼び捨てにするな」と反撃を展開したのです。

 

 

これに対し、小林よしのりさんは「面識ないのに呼び捨てにするなと怒り出したが、公人なんだから普通のこと。何を考えてるのか。私も、たかが漫画家だといつもバカにされている」。

 

『ゴーマニズム宣言』に橋下徹さんのキャラクターを登場させ、「橋下大統領様!」と揶揄しました。

 

 

その後も、冷戦が続いていた2人ですが、『橋下×羽鳥の番組』の論客面談ではどんなバトルが繰り広げられたのでしょうか?

 

 

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橋下徹vs小林よりのり論客面談 因縁バトルの結末は?(1)

 

【テーマ】

トランプを見習え!

日本も自国第一主義をとるべき!

 

 

 

(小林)

どこの国も自国第一主義であるべき。

保護主義に転換することを、みんな批判しているが、これがおかしい。

だって、アメリカに一番都合がいいようにグローバリズム(世界を一体化するために関税や法律の壁を取り払うこと)でやってみたけど、結局は自国第一主義にならず、多国籍企業第一主義だったことが判明してしまった。

これが原因で、他国では、とてつもない格差が生まれてしまった。

その現実にトランプは気づいて、保護主義に転換したということ。

だから、日本の産業を守るためにも関税などの壁を維持すべきだ。

 

 

 

(橋下)

自国主義、グローバリズム、保護主義…と言うが、これはレッテル貼りで中身の議論になっていない。

政治行政の現場では、グローバルと保護主義とでバランスを取っているだけ。

100か0かではない。

今やっている貿易推進策のどこが問題なのかを指摘する議論をしないといけない。

問題点は?

 

 

 

(小林)

トランプはNAFTA(アメリカ合衆国・カナダ・メキシコの3カ国の貿易圏協定)を見直そうとしている。

この協定のためにアメリカからメキシコに小麦・トウモロコシが入ってきて、メキシコの農家が壊滅してしまったために移民を増やしたからだ。

そしてアメリカに渡った移民は低賃金で雇えるため、相対的に全体の賃金低下にもつながってしまった。

つまり、グローバリズムが進むと、底辺層に悪影響が出る。

 

例えば、アメリカに本社がある多国籍バイオ科学メーカー「モンサント社」がメキシコに進出するとき、消費者の目線でいえばトルティーヤが安く食べれると言っていたが、地元の企業が崩壊したためにモンサント社が独占企業になってしまった。

すると、安くなるどころか値を上げてしまい、以前よりも価格が高くなってしまった。

 

つまり、自由貿易はやったものの、自国の産業は崩壊……これと同じことが、TPPをやると起こることになる。

これが問題だ。

 

 

 

(橋下)

もちろん、TPPに問題はあると思うが、日本の立場として自分たちに有利になることを提案し、不利な部分も受け入れつつ交渉していくべき。

一番重要なことは、12カ国が一致したことだと思っている。

もし問題だと言うのなら、どこが問題なのか具体的に説明してほしい。

 

 

 

(小林)

では、なぜ秘密協定で行われていて契約の内容が発表されないのか?

 

 

 

(橋下)

それは交渉の過程だからでしょう。

いずれ発表されます。

あれだけ膨大な中身について問題点を指摘しようとすればいくらでも出てくる。

まずはやってみて、ダメなところを補正していく考えはダメなんですか?

 

 

 

(小林)

トランプは、それをやったら、また多国籍企業だけが儲かり自国民が疲弊していくことがわかってしまったからTPP離脱を表明した立派な人だ。

 

 

 

(橋下)

確かにトランプは国民保護の考えもあっただろうが、多国間協定によってアメリカの利益が相当損なわれたという思いがあるだろう。

日本はニュージーランド、東南アジア3カ国と組みながらアメリカと対峙したわけで、その力学の中でできたTPPに対して、トランプは直感的に「1対11」でやるのではなく「1対1」の2国間協定で貿易交渉をやる方が有利になると思ったはず。

日本も2国間協定でやるのもいいかもしれないが、やはり12カ国で合致した内容を尊重すべきである。

 

 

 

(小林)

しかし、輸出企業は日本の中でほんの数%にすぎない。

90%以上が中小企業であり、中小企業の従業員が7割という内需の国だ。

韓国や中国のように輸出しなければやっていけない国とは異なり、国内で回すことができる。

 

 

 

(橋下)

確かに輸出企業は数%かもしれないが、関連する中小企業はそこにぶら下がっている。

ここは考え方の違い。

貿易を止めることができない。

 

 

 

(小林)

いや、考え方の違いではなく、政治家は国民を豊かにしなさい―ということを言いたい。

鎖国をしろと言っているのではなく、インターナショナルな貿易をすべきだ。

 

 

 

 

橋下徹vs小林よりのり論客面談 因縁バトルの結末は?(2)

 

(羽鳥アナ)

TPPに参加したら地方はどうなるのか?

 

 

 

(小林)

外国から牛肉・乳製品がバンバン入ってくると、北海道は廃業が進むでしょう。

私がTPP反対なのは、地方をみているからだ。

地方はすべてTPP反対だ。

 

 

 

(橋下)

小林さんが間違っているとは言いません。

ただ、どちらの方向性に定めるかとなれば、最後は国民が判断するしかない。

TPP破棄は地方には有利になるでしょうが、都心部にはTPPによる自由貿易にメリットを感じる人も多い。

あとはどっちが正しいではなく、国民が選挙を通じて決めるべきだ。

 

 

 

(羽鳥アナ)

橋下さんは、保護貿易主義なのか自由貿易主義なのか、どちらですか?

 

 

 

(橋下)

どちらでもない。

これは具体的な制度をみながらの交渉事。

日本に不都合なところがあるのなら、貿易の体制で変えるのではなく、国内で格差是正策を打つべきだ。

 

 

 

(小林)

いや、それはグローバリズムの中ではできない。

結局は底辺の競争になって、コストがどんどん下がっているのだから。

アベノミクス初期は「トリクルダウン」と言って、大企業・富裕層を優遇することによって投資・消費が増えて経済が活性化し、庶民にも恩恵がある―とテレビでも放送していたが……結局、景気は良くならなかった。

これは当たり前のこと。

 

グローバリズムだから、企業は内部留保で貯め込み、海外の企業と戦わないといけないからお金ができたら海外に投資するから。

するとさらなるコスト安につながる。

国民は何ら潤わない。

 

 

 

(橋下)

しかし、アベノミクスに全賛成はしませんが、失業率は3.1%(2016年)になっている。

いろいろな問題点はあるが100%の社会制度なんてない。

国が貿易に制限をかけるとなると、消費者が商品を選択する自由が狭まることになる。

農業など打撃を受ける産業もあるかもしれないが、消費者からすれば国内外にかかわらず良い製品が買えることになる。

そこは競争であり、良いものが残るのが当然。

 

もし小林さんの言うように貿易推進を止めて特定の産業を保護していくということになれば、本来は淘汰されるような弱い産業も保護していくということになるが?

 

 

 

(小林)

それは保護しないといけない。

 

 

橋下×小林 討論

 

 

(橋下)

だとすると、ここは意見の違いであり、ある意味で共産主義的な考えに行くことになる。

政治経済の現場で、役人が関税率を何%にするのか決めたり、ここをもう少し保護しましょうとか、全部綺麗に決めることは難しい。

役所にはそんな能力はない。

だから市場競争でこそ消費者に恩恵が生まれる。

 

 

 

(小林)

いや、競争で恩恵を受けるのは金持ちだけだ。

一般の庶民の味方であるべき。

あなたは強者の味方になっている。

 

 

 

(橋下)

いや、それは決めつけ。

弱者保護、格差是正が必要なことは大阪でもいろいろな政策をやってきた。

小林さんは地方を助ける、農家を助けると言うのは格好いいけれど、農業だけでなく地方部だけでなく、廃業している事業者はたくさんいる。

農家だけを救うのか?

TPPや貿易に関係なく、ダメなお店はつぶれるのが現状。

競争力のない事業主も徹底的に救っていくという考えになりますよ?

貿易のところだけ救うという小林さんの考えは矛盾している。

 

 

 

(小林)

貿易によって、つぶれることを加速させることが問題だと言っている。

グローバリズムによって、この産業は得意だからやる、その代わり農業はつぶれてもいいという「国際分業体制」になってしまう。

これでもし温暖化など危機があったら、どこも自国中心主義になり「輸出しません」となる。

だから国際分業体制が危ないと思う。

 

 

 

(橋下)

とはいえ、TPPの取り組みで特定の産業がゼロになるようなバカな協定は結ばないでしょう。

 

 

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橋下徹vs小林よりのり論客面談 因縁バトルの結末は?(3)

 

(小林)

リンカーンだってまずは保護主義に徹し、強くなったから輸出に転じていった。

これが自国第一主義だ。

 

 

 

(橋下)

小林さんは、日本は輸出の国じゃないと言ったが、とすると輸出は保護しなくていいということになる。

国内産業のところで何かを守るんじゃなくて、消費者の「いい商品を選びたい」という欲求を満たすことを政治的にはやらないといけないことだと思う。

TPPは100%完璧じゃないけど、政治・行政は、今よりも良くなるかどうかの選択をするしかない。

 

 

 

(小林)

グローバリズム、TPPを推し進めると、日本は絶対にダメになる。

日本も自国第一主義になるべきだ。

トランプは保護主義こそがアメリカの繁栄をもたらすとマニフェストで明確に舵を切っている。

保護主義対保護主義で、お互いにいいところを話し合って貿易しましょうということでやっていかないといけない。

 

 

 

(橋下)

確かに大統領が有権者のことを考えるのは当然。

自国のことを考え、余裕ができたら他国のことも考えるというのも当然でしょう。

ただ、小林さんは貿易のことだけ焦点を当てているが、貿易と関係ないところで負けた企業は退いている。

それを貿易の分野だけ守ってほかの分野では守らないというは違うと思う。

だからある程度自由にさせて、教育無償化にしろ、失業保険にしろ、ここを徹底的にやるのが政治の役割だと思う。

 

 

 

(小林)

それはどこからお金がでるのか?

今や6人に一人の子供が、相対的貧困になっている。

 

 

 

(橋下)

どっちが正しいという話ではないが、貿易は自由化しながら徹底的に弱者救済に手を打っていくのが政治の役目だ。

 

 

 

 

……ここでタイムアップとなりました。

 

討論後、橋下徹さんへの苦言を漫画にした小林よしのりさん。

 

「安倍晋三にコビ売るなよ!」と書いてありました。

 

 

どちらが正しいということはありませんが、2人の意見は平行線のようです。

 

 

 

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